サイバーエージェントは、10月30日、2024年9月通期の連結決算を発表し、売上高8029億9600万円(前年同期比11.5%増)、営業利益418億4300万円(同70.4%増)、経常利益414億7500万円(同66.5%増)、最終利益162億4600万円(同204.7%増)だった。売上高は過去最高となった。
・売上高:8029億9600万円(同11.5%増)
・営業利益:418億4300万円(同70.4%増)
・経常利益:414億7500万円(同66.5%増)
・最終利益:162億4600万円(同204.7%増)
長らく先行投資を行ってきた「ABEMA」の赤字幅が大きく減ってきたことに加え、ネット広告とゲーム事業も増収増益と好調だった。
▲利益のグラフを見ると、『ウマ娘 プリティーダービー』のインパクトの大きさが改めて感じられるところ
①メディア事業
メディア事業には、「ABEMA」、「WINTICKET」等が属している。新しい未来のテレビ「ABEMA」関連事業が好調に増収し、売上高は1708億4900万円(同21.0%増)、営業損失は19億2700万円(前年同期間115億2300万円の損失計上)となった。
②インターネット広告事業
インターネット広告事業には、インターネット広告事業本部、AI事業本部等が属している。インターネット広告市場成長率以上の増収率を継続しシェア拡大につなげ、売上高は4363億7200万円(同7.6%増)、AI等の活用により生産性が向上し、営業利益は222億1700万円(同21.3%増)となった。
③ゲーム事業
ゲーム事業には、Cygames、Colorful Palette、QualiArts、サムザップ、アプリボット等が属している。新規タイトルのヒットと既存タイトルの運用強化により、売上高は1959億8500万円(同9.4%増)、営業利益は305億6900万円(同34.6%増)となった。新作では『学園アイドルマスター』や『GRANBLUE FANTASY: Relink』『呪術廻戦 ファントムパレード』などが貢献したものとみられる。
④投資育成事業
投資育成事業にはコーポレートベンチャーキャピタル、サイバーエージェント・キャピタルにおけるファンド運営等が属しており、売上高は63億4200万円(同98.3%増)、営業利益は4億2600万円(同76.8%減)となった。
⑤その他事業
その他事業には、マクアケ、リアルゲイト等が属しており、売上高は309億3400万円(同6.8%増)、営業利益は4億7800万円(同33.6%増)となった。
2025年9月期の業績は、売上高8200億円(前期比2.1%増)、営業利益420億円(同0.4%増)、経常利益420億円(同1.3%増)、最終利益210億円(同29.3%増)、EPS41.47円を見込む。
・売上高:8200億円(同2.1%増)
・営業利益:420億円(同0.4%増)
・経常利益:420億円(同1.3%増)
・最終利益:210億円(同29.3%増)
・EPS:41.47円
広告事業とメディア事業が増収をけん引する。営業利益については、2024年9月期に計上したコンソールゲーム等の一過性の収益を吸収し微増にとどまる見通し。メディア事業での通期黒字転換及び利益貢献、広告事業は増収に伴う増益を予想し、ゲーム事業においては、継続的な新規タイトルの提供と既存タイトルの長寿命化を目指していく。