VGHFが2023年に報告した調査結果によると、アメリカで1960年~2009年にリリースされたゲームのうち87%は通常の方法で入手できない状態になっているとのこと。VGHFは入手困難になったゲームに学術的な価値を見いだしており、ゲームの歴史研究などに役立てるためにレトロゲームの保存活動を行っています。
アメリカ著作権局はDMCAの例外規定を3年ごとに見直しています。2024年10月28日には9回目の例外規定見直し報告書が発表され、VGHFの要請が拒否されたことが明らかになりました。
アメリカ著作権局はVGHFの要請を拒否した理由について「一部のレトロゲームに再販売市場が存在しないという主張は正しい。しかし、他のレトロゲームには『健全な』市場が存在しており、ゲーム業界はゲームを再販売するために『より協調した努力』を行っている」「VGHFがレトロゲームへの娯楽目的のアクセスを抑制する広範な安全措置を提案していることは評価できる。しかし、VGHFの安全措置は市場の被害を防止できると結論付けられるほど具体的ではない」と説明しています。
また、アメリカ著作権局はVGHFの創設者であるフランク・シファルディ氏のGDCでの講演をもとに「ゲームのエミュレーション技術は歴史的に海賊行為と関連付けられてきた。このため、VGHFによるエミュレーション技術の使用には潜在的な懸念がある」と主張しています。一方でシファルディ氏は「私がGDCで『エミュレーション技術と著作権侵害を関連付けるのは間違っている』と講演していことを受けて、アメリカ著作権局の担当者は『エミュレーション技術は著作権侵害と関連付けられる』という結論に達しました」と投稿し、アメリカ著作権局の判断を非難しています。
The moment I became the Joker is when someone in charge of copyright law watched my GDC talk about how it’s wrong to associate emulation with piracy and their takeaway was “emulation is associated with piracy.” pic.twitter.com/GV0BC3017T
— Frank Cifaldi (@frankcifaldi) October 25, 2024
VGHFはアメリカ著作権局の決定を受けて「残念なことに、権利保有団体のロビー活動によって進歩が妨げられています。アメリカ著作権局との話し合いの最中にエンターテインメントソフトウェア協会(ESA)は『研究目的のリモートゲームアクセスは、どのような状況下であっても支持しない』と宣言しました。ゲーム業界の絶対主義的な方針によって、研究者は絶版ゲームにアクセスするために法外な手段を模索する必要に迫られています」とコメントしています。
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