Blackmagic Designによると、ラテンアメリカに根ざした世界有数のエンターテインメント企業であるClub Cinépolisが、メキシコを拠点とする制作会社Bestia Labと、プロジェクトのシステムインテグレーターでもあるSimplementeと提携し開催した、メキシコ初のバーチャル制作ゲームショー「Club Cinépolis Desafío India」が、Blackmagic URSA Mini Pro 12Kデジタルフィルムカメラを使用してBlackmagic RAWで撮影されたという。CinépolisのYouTubeチャンネルで視聴できる、15本のエピソードから成る同シリーズは各エピソードの平均再生は15万再生。毎週視聴者を魅了し、ソーシャルメディア現象となっている。

前シリーズ「Club Cinépolis Desafío Dubai」の成功を受け、Club Cinépolisは、200メートル以上のLEDスクリーンを備えたフォロ・セントロ・デ・プロッチオン・バーチャルのスタジオ内でセカンドシーズンの「Club Cinépolis Desafío India」を撮影し、8人の挑戦者たちをマルチバースセットの中心に置いて、生涯無料の映画館チケットとインド旅行を競わせることで、制作を次のレベルに引き上げた。各エピソードでは、アクションからファンタジーまで、様々なジャンルをベースにしたバーチャル・ワールドで競い合う挑戦者たちにフォーカスしている。

ルーン・ハンセン氏とSimplementeを共同創設した代表のモニカ・レイナ氏は、次のようにコメントしている。

レイナ氏:Bestia Labと提携して、Cinépolisのこの画期的なバーチャルゲームショーをメキシコで制作できたことは、Simplementeにとって大きな冒険でした。

このようなショーは今までになかったので、「マンダロリアン」や「バットマン」のセットからインスピレーションを得ました。これらの映像はバーチャル環境を多用しています。

10日間で撮影を終わらせるために、制作チームは、予算内でシネマライクな画が得られる信頼性の高いワークフローを必要としていた。

レイナ氏:このようなタイプの番組では、撮影現場で多目的に使用できるよう、ユニークな特性を持つ数種類のパワフルなカメラを組み合わせることが必要でした。

セットに設置した3台のURSA Mini Pro 12Kは、簡単にリモートコントロールできました。4Kから12Kの解像度で作業できるので、ズームしたり、イメージの構図を変更して新しいショットを作成でき、機材やスタッフを増やさずに、アングル数を2倍、3倍にすることができました。

また、2台のPocket Cinema Camera 6Kも使用しています。現場で持ち運びしやすいので、置き換えショットや挑戦者たちのクローズアップショットに使用しました。センサーをフルに活用し、画像をクロップしたくなかったので、これらのカメラを使用して6Kで撮影しました。また、1台のURSA Mini Pro 4.6K G2をクレーンにマウントして、ミッションに挑む挑戦者たちの鳥瞰ショットを撮影しました。

カメラからの映像は、ATEM 1 M/E Advanced Panel 10を接続したATEM Constellation 8Kライブプロダクションスイッチャーに送信された。ATEM Mini Proライブプロダクションスイッチャーには様々なセットのフィードが組み込まれ、ロジスティック計画用にセット全体を俯瞰したり、遠隔地の制作スタッフとZoomで共有してショーが日ごとにどのように組み立てられていくかを確認できた。

レイナ氏:ATEM Constellation 8Kを選択した理由は、多数の入力と高解像度の8K信号を扱えることです。これは私たちの技術要件に必要不可欠でした。このスイッチャーは、すべてのビデオソースを統合でき、品質を損なわずに複雑なトランジションを実行できます。「Cinépolis」のようなショーの制作では、各テイクで一貫性を保つことが非常に重要です。

制作をノンストップで続けるために、チームは7台のHyperDeck Studio 4K Pro放送デッキを使用してカメラフィードを収録し、ハードディスクドライブで直接編集できるようにした。これにより、時間を大幅に節約できたという。

レイナ氏:すべてのカメラフィードをひとつのデバイスで収録でき、さらにあらゆるカメラフィードをいつでも再生できます。

これにより、カメラマンたちは常にプロジェクトの展開の全体像を把握できたので、自信を持って撮影することができ、生中継のあらゆるメリットを即座に得られました。また、制作中にシーンを素早くカットしたり、見直したりするためにDaVinci Resolve Studioを活用しました。

このショーのシーズン3の撮影開始に向けてモチベーションが上がっています。自分達で構築したBlackmagic Designのワークフローを使用すれば、成功を収めて革新を続けられると思います。Blackmagic Design製品の統合は本当に優れており、本来であれば複雑な制作を簡単に実現できます。

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